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今を生き抜くヒント ~夢をかなえるために~

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若者に大人気のライトノベル「ソードアート・オンライン」の作者、川原礫氏と、アニメ「アイドルマスター」シリーズなど数多くのアニメ作品を手がけるアニメーションプロデューサー福島氏をお招きしたトークショーを開催しました。

作品のお話はもちろん、将来を考える若者に対し、先行きの見えないWithコロナ時代を生き抜くヒントをたっぷりのボリュームで伝えていただきます。

奈良のりえ(以下、奈良):新型コロナウイルスにより、私たちは一変した混迷の時代を生きています。しかし、だからこそ今をどうやって生きていくか考える必要があります。今回はそんなテーマについて、群馬県出身の大人気ライトノベル作家・川原礫さんと、数多くのアニメーションを手がけるアニメーションプロデューサー・福島祐一さんのおふたりに語っていただきます。「今を生き抜くヒント〜夢を叶えるために〜」と題して、おふたりが関わった作品の貴重なお話や、これから夢をかなえていく世代の方々が現代を生き抜くヒントを伺っていきます。

ずっと物語を作る人になりたかった子供時代

川原礫(以下、川原):私は高校生まで群馬にいたのですが、子どもの頃からずっと「物語を作る人になりたい」と思っていました。それが中学くらいからは「ゲームを作る人」、高校と大学で「漫画家」……と夢が変わっていって。しかし、漫画の下書きの下書きにあたる「ネーム」を描いた段階でいつも満足してしまうんです。そこからは苦痛で仕方なかった。それで、やはり話を作る仕事なのかな、と思ったのが30歳を超えてからで、漫画を描いたり漫画家さんのアシスタントをやったり、他の仕事をしながらぼんやりと小説を書いていました。

福島祐一(以下、福島):そこから大ヒット作となるソードアート・オンラインを書くまでにはどんなことがあったのでしょうか?

川原:20代半ばぐらいに電撃小説大賞に応募しようと思ってソードアート・オンラインを書きました。ただそのときは根性とか度胸とかいろんなものが足りなくて、書いたものの応募までいかなかったんです。完成できなかったわけではなくて、むしろ書きすぎて、当時の応募規定120枚のところを160枚くらい書いてしまったんですよ。これ40枚も削れないよ!ってなっちゃいました。

福島:ソードアート・オンラインを書こうと思ったきっかけというか、着想になったものって何かありましたか。

川原:単にゲームをやりまくってたからですね(笑)

福島:「こういう物語を書こう」と思いながら日々ゲームと接していた、ということですか?

川原:いえ、楽しいからやっていただけですね。作家を目指す人は大抵そうだと思うんですけど、最初の1作は「それまで自分の中に溜めたもの」で書くんですよ。自分の場合は、それがゲームしかなかったんです。ゲームはずっと好きで、中学高校大学と散々遊んでいました。今も少し時間が空いているときにはゲームをやって過ごすことが多いです。

福島:コロナ禍になり、ご自宅にいらっしゃることも多かったと思いますが、そのときにゲームをやりたい気持ちみたいなものは自制できていましたか?

川原:これが不思議なもので、家にいなきゃいけないってなると逆にゲームをやりづらくなりましたね。家が仕事場みたいになっちゃって。

アニメの制作現場は週1で奇跡を起こしてる

福島:ふだん執筆されているのはご自宅ですか?

川原:いまは自宅ですが、基本的にはずっとファミレスで書いていました。何年か前に海外のメディアからインタビューで「仕事場の写真を送ってくれ」と依頼されたときにファミレスの写真を送ったくらい、いろんなファミレスに通いつめて書いていました(笑) あの適度な居心地の良さとアウェイ感のバランスがある空間が恋しいですね。

福島:ファミレスの写真送られてくるの面白いですね(笑) ちなみに今現在、コロナをはじめ将来が予測できない時代になりつつありますが、ソードアート・オンラインを書いていた当時、こういった世界は想像していましたか?結果としてARやVR的な分野が大きく進歩して、ソードアート・オンラインの世界観に近づいたような気がするのですが。

川原:いえ、全く想像していませんでした。リモートでのコミュニケーション的なシチュエーションは小説でたくさん書いてはいますが、まさかその理由が感染症だとは全く思わなかったですね。

福島:ゲームの中のコミュニケーションツールとしての会話やチャットは浸透してきていますが、まさかこんな対談や打ち合わせ等で日常的に使うとは……という感じですよね。

川原:そうですね。アニメ制作現場の方はその辺いかがなんでしょう?

福島:僕たちは集団作業なので、これまでは「どこまで密接にコミュニケーションが取れるか」をすごく大事にしていて。「三密の結果、アニメが生まれていた」みたいな。でも今は自宅で作業される方も増えましたし、リモートで完結できる環境をなるべく整備して仕事を進めていますね。川原さんも、担当編集の方との打ち合わせはリモートですか?

川原:はい、完全にリモートですね。でも、アイデア出し的な部分は対面じゃないと難しいなと思いました。リモートでもできなくはないんですけど、その場で話し合うことによって生まれる化学変化みたいなものがあると思うんです。

福島:わかります。物作りのライブ感というか、温度感というか。その瞬間瞬間で対応していくような話し合いについては、リモートワークではなかなか難しいですよね。

川原:「ソードアート・オンライン」と「アクセル・ワールド」という作品をアニメ化させていただいたんですけど、その制作現場を見て、これほどたくさんの人が関わっているのかと驚きました。それで毎週1本完成するって、もう、これミラクルでしょ(笑)  アニメの制作現場って、週1で奇跡を起こしてるんだなと思いました。

福島:原作の方からそう言っていただけるのは、制作陣としては非常に嬉しいと思います。川原さんは絶妙なタイミングで現場に差し入れをくださるそうで、そういうふうに現場を大事にする心遣いが、シリーズが長く続いている理由だったりもするのかなと思います。

極力後悔をしない、という考え方

福島:川原さんは、コロナ禍で変化したことはありましたか?

川原:私の個人的なモットーというかポリシーとして、「極力後悔をしない」っていうのがありまして。もちろん反省することは必要ですが、「あのときああすればよかった」とか「あれをやらなきゃよかった」とか思い続けても良いことはあんまりないので。コロナに関しても「あの時代のせいで」って恨み続けるより、「あの時代があったから」と思いたい。これは、自分で変えられることだと思うんです。だからもう今の状況って、できることをやるしかないと思うんです。具体的には、勉強しようと思って。

福島:どんなことを勉強されているんですか?

川原:今まで作品に「AI」という言葉を軽率にガンガン書いていたんですけど、実はよく知らないなと思ったことがあって。それで今AIのことを勉強しているのですが、いろいろな発見がありました。でも、この話は学生のみなさんのほうがより深刻です。

例えば大学生の方とか、今年はほとんどキャンパスに行けていませんよね。授業もリモートばかりで相当苦しいと思うんですけど、この時間のことをずっと心に抱えてしまうと、心の毒になるというか。「あの時間のせいで、こうなっちゃった」みたいな後悔を抱え続けると、本当にそれはつらいし、自分を毒してしまう。だからできれば、みなさんが「あの時間のおかげで何かを得られた」と考えられるといいなあと思っています。すごく難しいことだと思いますが。

福島:今の時代にとても大事な考え方だと思います。

川原:綺麗事のような感じではありますけども、抱え込んで下ばかり見ていてもどうにもなりませんからね。

福島:ちょっとセンシティブかもしれませんが、この時代を経たことによって、川原さんが得た物語への新たな着想みたいなものはありましたか。

川原:東日本大震災が起きたときもそうでしたが、しばらくは直接的に物語の題材にはできないと思っています。でも、もはや「東日本大震災がなかった時間軸」で物語を作る方が不自然ですよね。たぶんこのコロナ禍もだんだんとフィクションの世界に融合していって、数年後にはキャラクターのマスク着用率とかも上がるような気がしていて。

福島:そうですね。自分としても、最近は実写の撮影がしづらくなったことからアニメCMのオファーが増えたりしていて、これからはエンタメを含め何においても「コロナ以前/以後」みたいな感覚は生まれるんじゃないかなと思っています。

川原:感染症への意識はもとに戻らないと思うし、物語もそこに寄っていくのだろうけど、それで話が暗くなるようなことはしたくない。その状況でもたくましく、前を向く姿を書きたいと思っています。

「楽しめるポイント」を見つける

奈良:先行きが予想しにくい時代だからこそ、「今を生き抜く」「夢を叶える」というワードが非常に大事になってくるのではないかと感じていますが、こういった社会変化の中で私たちはどうしたらいいのか、ヒントやアドバイスなどをいただけたらと思います。

川原:私の経緯はさきほどお話したので、次は福島さんのことを聞かせてください。福島さんが現在のお仕事を目指したのはいつごろですか?

福島:僕も高校まで群馬にいて、大学で東京に出てきました。漠然と映像を作りたいなとは思っていて、学生時代に自分で映像を作ったり、アニメの撮影をするソフトウェアでモーショングラフィックスみたいなものを作ったりしていました。そのときに、たまたまテレビで見たアニメがすごくかっこよくて。だから、「アニメを作りたい」というよりは、「このかっこいいものはどうやったら作れるのかな」という知的好奇心が今の仕事に繋がっているのだと思います。

川原:学生の頃からなんですね。

福島:そうですね。ただ、これを本当に生業にするとは思っていませんでした。「よりいいものを」とか「よりいい作品を」と思って続けていたら、今に至ったという感じです。

川原:素晴らしいですね。アニメはすごくダイレクトに視聴者の感想が届きますしね。

福島:だからこそ一喜一憂することもありますけどね。でも、「スタッフがやりたいことを実現する」や「原作者さんに喜んでもらう」など、ひとつずつハードルを越えながら作品を作っていくと、自分の周りが膨らんでいく感覚があるんです。これがすごく楽しくて。こんな感じで、楽しめるポイントを自分の感覚で見つけられるかどうかっていうのが、夢を追求するときに大事なんじゃないかなと思います。

川原:すごくよくわかります。私も、アニメを作る大きなチームに原作者という立場で加わらせていただきましたが、ソードアート・オンラインの放送が2クール終わったときの達成感はとても大きかったですね。それと同時に「これで終わりか」と寂しい気持ちもありましたが、8年くらいプロジェクトを続けていただいているので、この感動と興奮をずっと味わっています。これからの若い方には、ぜひチームに加わってひとつの目標を達成したときの感動を味わってほしいなと思います。

インプットは「袋から出すための呼び水」

福島:川原さんの創作のモチベーションって衰えている感じが全くないんですけど、仕事をするときの意欲ってどんなところから湧いてくるものですか?

川原:私は「作家として生き残ること」を目標にずっとやってきました。最初の目標は10年間生き残るということだったんですけど、もう10年経っちゃって、今は目標を見失ってるところです(笑) ただ自分を顧みると、書きたいものを作りたいものがあるからやってるっていう単純な話で。おそらくその「書きたいものが入っている袋」が空になったときに、作家業が終わるのかなと。

福島:でも、まだまだ尽きなそうですね。

川原:そうですね。まだ袋の底は見えてないですね(笑)

福島:それにしても、ご自身から生み出された純度の高いものが世の中に出るのって、どういう感覚なんでしょうか。「自分の内側を話してるようで恥ずかしい」みたいに思うことってありますか?

川原:私は作者として生み出している感覚はあまりなくて、すでにそこにある世界の出来事を記述してるみたいな感覚なんですよね。なので、あまり自分の内面が出てると自分では思ってないんです。でも実際にはだだ漏れなんでしょうけどね。

福島:袋の中のものっていうのは適宜補充するというか、アイデアをストックしていくものなんですか。

川原:そうですね。インプットは重要ですけど、それは袋の中からお話を出すための呼び水みたいなイメージです。お話そのものは、私がそこにあるのを発見しているだけで、前からずっとあったものをたまたま私が書いてるだけ、という感覚ですね。

身近な人、そして自分の声を聴くこと

川原:いろんな人の話を聞いたり、友達と話し合ったりして問題を客観視することって大事ですよね。ひとりで悩んでも答えが出ない問題ってたくさんあるので。他人と会って話すことが難しいなら、親とちゃんと話してみるとか。照れくさいかもしれませんが一旦乗り越えて、悩みをありのまま吐露して相談してみることは、やってみる価値があると思います。

福島:一番身近にいる人生の先輩ですからね。

川原:そうなんですよ。しかも子育てまでしてるなんて、めちゃくちゃ偉業ですよ。

福島:子どもとして家の中にいると見えづらいことですが、1日働いて、帰ってきてから子供の面倒を見るとか、完全なるマルチタスクで活動していてすごいですよね。

川原:今は大変な時代ですけど、こういうステイホームな時代だからこそ家族の会話の時間を増やすのも良いかもしれませんね。

奈良:この状況下、難しいこともたくさんあるけれど、だからこそ「あの時間のせい」ではなくて「あの時間があったから、もう一度両親と話すことができた」等、ポジティブに考えていきたいですね。それから、好きなことに対して純粋に向き合うことも大事なんですね。

川原:そうですね。「夢を追うこと」と「生活をすること」にどう折り合いをつけるかは永遠のテーマですが、作家という職業を選んだ私が言わせてもらうならば、いちど自分の心の声に従って夢を追ってみて欲しいと思います。常識みたいなものは、とりあえず置いておいて。

福島:本来やりたいと思っていなかったことを職業にする場合も、もちろんあると思います。ただ、やってみたら「自分これ好きだな」って思うようになることは多いものです。何においても、まずはやってみて、振り返った時に「やっぱり好きだな」「楽しいな」と思うことを追求してみると良いかもしれませんね。

質問コーナー

奈良:今回、事前に湯けむりフォーラム公式ホームページより出演者のお二人へ質問を募集させていただきました。多くの反響があり、たくさんの質問が届いておりますが、今回はその中から4つの質問に答えていただきたいと思います。

質問①モチベーションの上げ方

「趣味で音楽を作っています。コロナ禍になってから気持ちが乗らず、以前のように曲が書けなくなってしまいました。どんな環境であっても新しいものを作り続けるエネルギーを、お二人はどうやって湧き上がらせていますか。強くなりたいです。」

川原:これ、すごく共感できます。今は漠然とした不安感が日常になっているので、それにパワーを持っていかれて心のエネルギーを消費する……っていうのは私も実感としてあるんですよね。福島さんはこういったストレスみたいなものにどう対処していますか?

福島:今までは、逆に忙しくしたりとか、違う作品をいくつか並行してみたりするなど、思考が分散するように心がけていました。ひとつのことに固執すると悩んじゃうので。

川原:確かにそうですね。真正面から向き合うことも重要ですが、できることを増やしていくのもいい方法ですね。この状況だからこそ、新しくできるようになることもあるでしょうし。

福島:音楽を作られているとのことですから、普段と違う音楽の作り方を調べて実践してみるとか。

川原:この不安感みたいなものは、取り除こうとしても取り除けないものですから。ちょっと迂回するというか、頭の隅にそっと押しやれるようになりたいですね。

質問②群馬のお気に入りポイント

「群馬県で生まれ育ってきたということで、これはとてもいいぞということや、土地柄的に気に入っているものなどはありますか?名産品や、たまらなく美味しいもの、行っておくと良い場所、お気に入りのものなどあれば教えてください。」

川原:私が高崎に住んでいた頃は全くピンときていなかった食べ物、焼きまんじゅうですね。今もう焼き立てが食べたくてしょうがない。子どもの頃は「肉まんの皮じゃん」みたいな、捉えどころのない食べ物って印象だったんですが。

福島:わかります。めっちゃ食べてました。

川原:あとは私、数年前に高崎に帰ったんですけど、高崎駅の特に東口が様変わりしてて、すごいびっくりしたんですよね。実はこの収録の前にも「ちょっと高崎に戻ってみようかな」と思ってスケジュールを狙っていたんですけど、残念ながら時間が取れなかった。福島さんは何かありますか?

福島:僕は水沢うどんと高崎うどんがすごく好きで、今でもたまに実家から送ってもらったりするくらい食べ続けてますね。ぜひおすすめしたいです。

川原:東京じゃなかなか食べられませんからね。

質問③SAOの料理について

「川原先生こんにちは。質問失礼します。作品に出てくる食べ物が美味しそうで、夜中に読んでいるとお腹が鳴って困ります(笑) アスナのクリームパンや、二層攻略のときのトレンブル・ショートケーキなどなどありますが、川原先生ご自身が食べたいというSAOの料理についてぜひお聞かせください。これからも川原先生の作品を楽しみに待っております。」

川原:私はそんなにグルメではないですし、しかもVRゲームの話なんですけど、なぜか食べ物の話を書いちゃうんですよね。今までいろんなものを登場させましたが、食べてみたいと思うのは「跳ね鹿亭の蜂蜜パイ」というものですかね。これは丸いパイの中にトロッと蜂蜜が入っているもので、いちど自分で実際に作ってみたんですが、焼くと生地に染み込んで蜂蜜がなくなるということが分かりました(笑) その小説で書いたみたいに、中からトロッと出てきたりはしない。なので仮想世界でしか食べられないものですが、食べてみたいなと思います。

奈良:作品において「食べ物」はキーワードというか、大事にしているポイントだったりしますか。

川原:仮想世界の話なので、なるべく生活感を出したいなと思いまして。それで「生活感ってなんだ?」と考えたときに、やっぱり食事シーンだったんですよね。書いていて楽しいですしね。

質問④プロデューサーという仕事

「福島さんに質問です。プロデューサーという仕事は何が一番大変ですか?」

福島:プロデューサーといってもいろいろあるのですが、僕はアニメーションのプロデューサーという立場で、制作のトップとして作品に関わることが多いです。その中で最も大変なのは、作品に関わる多くの方々に「やってよかったな」と思ってもらえるように作ることと、ちゃんと納品することの両方の責任を持ちながら決断していくことですかね。

福島:原作者、たとえばソードアート・オンラインだったら川原さんから作品をお預かりして、スケジュールやタイミングも考慮しながら制作チームを作るわけですが、その人たちにとって何がベストか、作品にとってなにがベストかをちゃんと選んでいく立場にあるので、やっぱり大変ですけど楽しい事でもありますね。

僕らはやりたいものが確実にやれるわけではないので、やりたいものをやるためには地道に結果を出さなきゃいけない。そこでスタッフも僕も成長することが将来の仕事に繋がっていくので、なるべく意味のある時間になるように、やってる人たちに楽しんでもらえるように、見てくれた人に楽しんでもらえるようにセッティングするのがプロデューサーの仕事っていう感じですかね。

川原:昔、私の担当編集者さんが「良い作品は、関わった人がみんな幸せになる作品だ」と言っていたんですよ。いま福島さんのお話を聞いて、そういうことかと思いました。

「群馬を作品づくりに反映したい」視聴者へのメッセージ

奈良:最後に、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

福島:本日はご視聴いただきありがとうございました。今回このような機会をいただいて、群馬出身で良かったなと思っています。自分が良いなと思ってきたものは群馬にも多数あるなと振り返る機会にもなったので、今後はそういったものを作品作りに反映したいと思った次第です。本日はありがとうございました。

川原:私も、「自分のルーツはやっぱり群馬にあるんだな」と強く思いました。今までは気恥ずかしくて群馬を舞台に作品を書いたことがなかったのですが、これを機に卒業して、いつか群馬を舞台にして何か書いてみたいなと思います。今日はご覧くださって本当にありがとうございました。

奈良:最後にお二人の群馬愛を聞くことができて、私も感激しております。湯けむりフォーラムというタイトルの通り、お二人の話はいつまでも暖かさが続き、余韻に浸っていたいと感じるトークでした。ありがとうございました。

(ライター/撮影:合同会社ユザメ 市根井 直規)

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登壇者

川原 礫 作家

第15回電撃小説大賞《大賞》受賞。2009年2月、受賞作『アクセル・ワールド』にて電撃文庫デビュー。別名義にてオンライン小説を自身のホームページにて発表しており、その作品『ソードアート・オンライン』が2009年4月より電撃文庫から刊行スタート。2012年には、両作品がTVアニメ化。2014年6月からは新作『絶対ナル孤独者《アイソレータ》』を刊行。著作は60冊以上におよぶ電撃文庫の人気作家。

福島 祐一 アニメーションプロデューサー

アニメーションプロデューサー。1984年生まれ、群馬県出身。大学を卒業後、アニメ制作スタジオ株式会社ゴンゾに入社し、制作進行として活躍。A-1 Picturesに異動後、『ビビッドレッド・オペレーション』にてアニメーションプロデュ―サーになる。その後もCloverWorksのプロデューサーとして、数多くの作品に関わる。主なプロデュース作品に『四月は君の嘘』、アニメ『アイドルマスター』シリーズ、劇場版『同級生』、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』、『約束のネバーランド』など多数。最新作は『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』。

奈良 のりえ フリーアナウンサー