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中之条ビエンナーレ
アーティストトーク

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時間の流れ方が違う ー創作活動のための地方

中之条ビエンナーレ2021の参加作家の特別インタビュー。
総合ディレクター山重氏が選んだキーパーソンとなる3名の作家に焦点を当て、作家自身の作品への考えや制作プロセス、中之条における創作活動に対する想いなど、普段は語られることのない作家の生の声を収録しました。中之条の土地に根差した作品を深く知るための足掛かりとなる、貴重な映像になっています。

登壇者

西島 雄志 彫刻家

人の存在やその気配に興味がある。 空間に満たされたものを感じ取り、形を与えてみる。 与えられた形から、空間を再構成する。 光を通して視覚から感じとる形により、空間を一定に保ちたい。

パスパルトゥー・デュオ Passepartout Duo アーティスト

音楽を背景として、音を中心にさまざまな方法を使ったコンセプチュアルな作品を展開する。私たちのアプローチは、私たちが音楽を作り、聴き、つながる方法を再考することに集中している。私たちが作曲する音楽は、複雑なシステムやアーキテクチャを用いて、インスタレーション、録音、アコースティック楽器、電子楽器を使ったライブパフォーマンスとして表現される。さらなる制作方法を得ることへの絶え間ない熱意、音楽を通して世界を体験する新しい方法への途切れぬ興味、そして捨てられた物に新しい意味を与える試み。これらすべてが、私たちの作品のベースとなり、私たちが社会の関係性と現代の問題への解釈を与えることを可能にする。 私たちは国際的に活動する独立した2人のクリエーターだ。私たち自身については、現代のアーティストとして主流とは異なる生活方法を伝え、世界のさまざまな場での生き方を見つけるプラットフォームだと見なしている。

中山 晃子 画家

液体から固体までさまざまな材料を相互に反応させて絵を描く「Alive Painting」というパフォーマンスを行う。あらゆる現象や現れる色彩を、生物や関係性のメタファーとして作品の中に生き生きと描く。様々なメディウムや色彩が渾然となり変化していく作品は、即興的な詩のようでもある。近年ではNew Ars Electronica opening performance 2019(オーストリア リンツ)、Biennale Nemo 2018 (フランス パリ)、MUTEK モントリオール等

鉾井 喬 美術作家

美術作家、1984年神奈川県生まれ。 学生の頃、人力飛行機サークルで鳥人間コンテストに参加し、パイロットとして空を飛ぶ。気付かないほどのわずかな風に巨大な人力飛行機が翻弄された体験から風に興味を持ち始め、それ以降風をテーマに作品を作り始める。 一方でNHK時代、東日本大震災の際に津波をヘリから空撮。その後は福島県内の取材を続ける。退職後、福島を題材とした紀行ドキュメンタリー映画「福島桜紀行」を発表。 最近の試みとしては、風の痕跡を記録するという物質的時間的変換をする表現や、視覚の持つ人間の絶対的感覚に対しての問いかけや試みる作品を制作。福島と東京の2拠点生活をする中で、自然やエネルギーと向き合う造形の可能性や社会への問題提起を模索している。 全国各地の芸術祭や海外アーティストインレジデンスに参加中。 2016年から東京藝術大学非常勤講師。